古銭の価値

古銭の価値とはどこに見出すものなのでしょうか? 古銭業界が扱う「古銭」の範囲は非常に幅広いものがあります。言葉本来の「古い銭」から現行貨幣をも対象にした「プレミア貨幣」、歴史的な価値のあるものから、美術的な観点から高い評価が与えられる貨幣など、さまざまな見方が存在して古銭業界がなりたっています。それだけに、古銭の価値をひと言で語るのは非常に困難だといえるのではないでしょうか。

たとえば明治時代に発行された「二十円金貨」などは上に挙げたさまざまな古銭の価値をすべて備えた貨幣であるといえるでしょう。しかしプレミア硬貨として有名な昭和62年発行の50円硬貨や500円硬貨は歴史的な価値や美的な価値、まして「古い銭」としての価値などまったく存在していません。これらのように、さまざまな価値観から成り立っている古銭が「買い取り金額」という統一した価値基準によって取引されている、というのが古銭業界だといえるのです。

それだけに、買い取り価格に反映されない古銭の価値というものも当然出てきます。その代表的なものが記念硬貨でしょう。東京オリンピックから発行が始まった記念硬貨、そのほとんどが古銭のとしての価値はなく、買取価格も額面どおりです。では、記念硬貨は「古銭の価値」がまったくないのか、というとそんなことはないでしょう。

記念硬貨を購入した人はそれを見るたびに当時のことを思い出し、ノスタルジーに浸ることができます。記念硬貨を通して違う世代に当時の記憶を語り継ぐこともできます。この記念硬貨が発行された時にこんなことがあった、こんな時代だった。語り継がれ、受け継がれる記憶と歴史はとてもお金には変えられない価値があると思います。

このように、古銭の価値はじつに多様で、奥深いものです。お金であるのもかかわらず、お金では量れない価値をもっている。これも古銭の魅力のひとつなのではないでしょうか?

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